メタバースをビジネス活用する際に知っておくべきセキュリティについて

こんにちは!DNPハイパーテック マーケティンググループです。

近年、ビジネスの現場で注目されることが増えてきた「メタバース」。
昨年は「メタバース元年」とも言われ、
その技術を実際にビジネス展開しているというニュースを
耳にした方も多かったのではないでしょうか。
ただ、実際に事業に活用するとなった場合、
どのような準備・事前知識が必要になるのかというイメージが明確に湧く方は
あまり多くはないかと思われます。

今回は、メタバースによるビジネス展開を始める際に必要になってくるものの一つである
セキュリティというトピックに焦点を置いて、
メタバースの現状についてご説明します。


<目次>

  1. メタバースとその現状
  2. 考えられる運営側のリスク
  3. メタバースにおいてのセキュリティ対策
  4. おわりに

1. メタバースとその現状

メタバースとは、コンピュータやネットワーク上に作られた仮想空間のこと。
その空間の中で、ユーザーは各々の作成したアバターを使って
ショッピングやスポーツ、他ユーザーとのコミュニケーションなど
現実世界と同じような体験をすることができます。
つまり、ビジネス展開の場として、多くの活用方法が考えられる技術なのです。
メタバース空間内でゲームをプレイしたりライブを開催するなどのエンタメの会場、
または実店舗ともネット通販とも違う仮想空間内店舗でのショッピング体験の場、
そして教育、交通機関、福祉等の現場研修が必要な分野での教材など、
様々な業界で既に実用化されています。

メタバースには、現実空間では不可能なことを可能にする大きな魅力があり、
今後も新たなビジネスの場として大きく展開すると考えられます。

2.考えられる運営側のリスク

今後、様々な分野でメタバースの活用が進むにあたり、
運営側が想定しておかなければならないリスクとしては下記のようなものがあります。

・課金対象のアバターデータやファッションアイテムのデータが
 無断で複製、不正に販売されることで、本来得られるはずの収入が失われる
・ログイン情報が窃取され、メタバース空間内でアカウントを不正利用されたり
 なりすましアバターで迷惑行為が行われる
・空間内での犯罪行為・ハラスメントが行われることで、
 プラットフォームへの信頼感の減退によりユーザー離れが起きる
…等

メタバース空間内においての違法行為の定義やそれらを取り締まるルールについては
運営各社を超えて統一されたものはまだ確立されていないという状況ですが、
前述の通り、各社にとってのリスクは既に可視化されています。
そこで、仕組みを不正に解析されないような対策が必要となるのです。

3.メタバースにおいてのセキュリティ対策

メタバースのプラットフォームに対してどのようなセキュリティ対策をするかは、
どういった被害を想定するかによって違ってきます。

例えば、なりすまし行為による被害を防ぐには
ログイン認証の強化が効果的です。
第三者が不正にアカウントにログインして行われる「なりすまし」は
ユーザーの個人情報を窃取される、デジタル資産を不正利用されるなど
様々な被害に繋がります。
多要素認証を導入するなど、不正なログインの難易度を上げておくことで
なりすまし行為による被害のリスクを下げることができます。

また、空間内での迷惑行為を取り締まるには、
プラットフォームの利用規約を整備しておく必要があります。
アカウント停止措置などの罰則の運用を徹底することで
迷惑行為への抑止力が生まれ、
運営としてルール違反を取り締まる姿勢を見せることで
ユーザーの安心感も生まれると考えられます。

このように、様々な対策方法が考えられますが
どの方法を取るかという判断は
そのサービスごとの検討が必要になるでしょう。
また、これらの対策は単独で行うだけでは十分でない場合もあります。
自社で行えるもの、専門業者に依頼するものなど
いくつかの方法を組み合わせて、
ユーザーが安全に空間内で行動できる環境、
ひいては自社の信頼感を守ることが大切です。

様々な方法がある中でも、アプリベースでメタバースが提供される場合
特にクラッキング(アプリへの不正な解析・改ざん行為)については、
ゲームアプリで使用されている
既存のクラッキング・チート(ゲームを有利に進める不正行為)対策技術が
活用できる部分は大きい
と考えられます。
メタバースはこれまでにない新しい概念として注目されていますが、
その仕組み自体は現状スマホやPC向けに配信されている
オンラインゲームと似ているため、
その分野で現在使用されている不正対策技術の利用が可能です。

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オンラインゲームアプリのクラッキング・チート対策において多くの実績があり、
アプリベースで提供されるメタバース領域でも、
クラッキングによる被害を未然に防ぐためにご使用いただけます。
開発済みのアプリにも適用が可能なので、準備段階のプロジェクトにはもちろん
既にメタバースをビジネス活用されているようなケースにもご導入いただけます。
メタバースアプリへのセキュリティ対策をご検討中の方は
ぜひDNPハイパーテックにご相談ください。

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4.おわりに

これまでにできなかったことが可能になる場として、
メタバースをビジネス展開する動きは
今後さらに広まっていくことが予想されます。
様々なサービスが登場し、メタバース市場が活性化するのと同時に
攻撃者にその場が狙われるリスクもまた膨らんでゆくため
サービスを運営する側には、早めのセキュリティ対策を行うことが求められます。
メタバースによる事業の拡大を安全に行うために、この記事が参考になれば幸いです。